一人の殺害は悪漢を生み、百万の殺害は英雄を生む。数量は神聖化する。
歴史に「IF」 はないが、もしヒトラーが戦争に負けていなければ、彼は、多分、ドイツ史上最高の英雄として崇拝されていたはずです。
逆に、レーニンやトルーマンが、戦争に負けていたら、人類史上最高の極悪人だったはずです。
ヒトラー、レーニン、トルーマンが、どのくらい罪のない人間をいとも簡単に殺したか。その人数たるや恐ろしい ほどです。
しかし、彼らは、その当時、誰も罪人にはなっていない。
数量はそれが予想以上のものなら、神聖化してしまう。
そして、ある種、崇拝者を生んでしまう。
それが、人間の大衆心理です。
だから、ヒトラーが自殺した時、その賛同者が自殺という道を選んだほどです。
だから、今から見る歴史は、冷静な歴史に見えるだけなのです。
だから、私たちは、忘れてはならないのは、同時代の中にあって、時代の流れに飲み込まれている自分を自覚する ことです。
多かれ少なかれ、私たちは、数量に飲み込まれてしまっている。
それを自覚しながら、基本的に誰かを何かを崇拝する気持ちを抑えることです。
これが、歴史が教えてくれることの一つです。 ☆(T.Koga) 長崎市の三山不動産