人間が他の動物よりも、賢くて強くて繊細で高級だというのは、単に人間自身の尺度でもって他の生物たちを価値評価した結果でしかない。
私は若い頃、竹内芳郎の「文化の理論のために」という本を読んで、感銘を受け、物事を深く考えようと努めた。
彼の本は、私が小さい時から「なぜ、人間だけが地球でふんぞり返っているんだ?」という疑問に答えてくれた。
人間が動物の頂点にいるはずがないと思っていたが、彼は、そのことを「単に人間自身の尺度でもって他の生物たちを価値評価した結果」だと喝破した。
この一言で私の疑問は晴れた。
そして、この一言にはっとした。
それは、モノの見方、誰が評価するか、評価基準、それらが変われば、今までの見方もすべて変わるのだということに気づいたからです。
竹内芳郎は20代前半の私のヒーローになった。
この出会いがなければ、私は多分、このようなコラムも書いてなければ、今のような職業にもついていないように思う。 ☆ (T.Koga)長崎市の三山不動産