書物は、我々のうちなる凍った海のための斧なのです。
素晴らしい本との出会いは、色々な気づきを与えてくれる。
私は、中校生の時から、なぜ人間は、文明を持つに至ったのかを考えていた。
なぜ、牛が、馬が、それこそ猿が、文明を持たないで、人間だけがなぜ文明を持てたのか。
そして、世界で君臨してしまったのか。
地球にとっては、人間が動物界の頂点に立ってしまったことが大きな悲劇ではないか。
そんな思いを持っていた。
だから、大学では哲学を学んだとき丸山圭三郎氏の「ソシュールの思想」と出会い、竹内芳郎氏の「文化の理論のために」と出会って、目が一遍に覚めた。
「凍った海」だった私の心を「本」という「斧」が、砕いてくれて、船が前に進めるようになった。
人間の宿命をそこで自覚し、その宿命を乗り越えようと思えるようになったのです。
私たちは、新鮮に見えていたものが、気づかぬうちに、何もかもが当たり前に見えてしまう。
そんな当たり前の前提を、読書は、
もう一度初めの新鮮な状態に戻してくれるのです。
心の栄養補給は、読書から。
心に栄養が行き渡れば、見るものが新鮮に見えてくるようになる。 ☆ (T.Koga）長崎市の三山不動産