太陽が春分点を通過する瞬間を含む日を「春分日」と言い、現在の祝日法ではそれがそのまま「春分の日」になることは、ありません。
しかし、地球から見ると太陽が移動しているように見えますが、実は地球のほうが太陽のまわりを回っているのだということは、皆さんよくご存じだと思います。
地球が太陽のまわりを回る(公転)のにかかる日数は365日ちょうどではなく、平均すると約365.24219日です。
これは時間に直すと365日と6時間足らずの端数があることを意味します。
言い換えれば、地球は太陽のまわりを365日と約6時間かけてちょうど1回転し、元の位置に戻ってくるということです。
春分点を通過してから次に春分点を通過するまでにかかる時間の平均が365.24219日です。
厳密に言うと、春分点は星空の中を移動していますので、星空に対して地球が太陽を1周する時間を考えると365.25636日となり、春分点から春分点までの時間とは違います。
しかし、季節と一致するように1年の長さを決めるときには春分点を基準にしますので、普通に「1年の長さ」と言ったときには、365.24219日のほうを指しています。
例えば、1996年の春分(の瞬間)は、3月20日の17時3分でした。
そして、翌年の1997年は、その約6時間後の3月20日の22時55分、1998年はさらにその6時間後の3月21日4時55分、1999年は3月21日10時46分と、春分は毎年約6時間ずつ遅くなっていきます。
そのために春分日の日付がずれることがあるのです。
しかし、どこまでもずれ続けるのではありません。
2000年はうるう年でしたので、1年の日数が平年より1日多く、366日ありました。
そのため、春分は約6時間遅れると同時に1日早い日付になり、1996年の春分の時刻に近い、3月20日の16時35分になりました。
厳密には、1公転に必要な時間の端数は6時間に少し足りませんので、うるう年が入っても、春分の時刻は、4年前と全く同じ時刻になるわけではありません。
このため、少し長期的に見ると、春分の時刻は少しずつ早まっていき、2024年からは、うるう年を含む3年間は3月20日が春分日で、残りの1年が3月21日という組合せになり、さらに2056年からは、毎年春分日が3月20日になると予想されています。
一方、秋分日は毎年変わらないものだと思っている方も多いかもしれませんが、春分日と同じ理由で、年によって変化します。
最近毎年秋分日が9月23日なのは、たまたまそういう時期だというだけのことです。
秋分日が毎年9月23日になるようになったのは、1980年からのことです。
それ以前は、4年に一度9月24日が秋分日という年があり、2012年からは、4年に一度9月22日が秋分日になると予想されています。 ☆ (T.Koga)長崎市の三山不動産